やすりも十分かけ終えたらまつげを植毛して、目玉 を入れて行く。
仏様には悪いけれど、後頭部は少し隙間を作らせて貰った。
目玉を入れたかったからね。
この頭蓋骨は女性だったようだ。
布で巻いて大事に抱えて持って来た時に気付いたんだ。
確かに僕より一回り小さい。
そして目玉を入れて分かった事だけど、とても美人だ。
墓石をあまり見ないで暴いて来たからやっと
現実味が帯びて来たような気がする。
あの墓地の一番奥の一番右側、
桜の木のすぐ横の墓石からちらりと見えたのは「e」という文字だった。
だから今日から彼女の事をエミルと呼ぶ事にする。
エミルの瞳はガラスでできたアーモンド色の義眼にした。
僕が好きな瞳の色だ。